【センター速報】地理B学習分析+アドバイス | 東進ハイスクールJR奈良駅前校|奈良県

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2017年 1月 15日 【センター速報】地理B学習分析+アドバイス

 

◆設問別分析

【第1問】世界の自然環境と自然災害
例年通り第1問は自然環境に関する出題であり、3年続けて自然災害に関する設問が出題された。全体としては標準的な難易度の大問であるが、難しかった前年の第1問よりは平易になった。問1 海底地形断面図の判定。日本周辺の海溝の分布は基本事項なのでしっかり理解しておきたい。問2 海氷に覆われにくい海域の判定。暖流の影響から考えればよいが、やや難である。問3 気候要素による4地点の判定。アとイの判別は難しいが、エは決めやすい。繰り返して出題されているパターンなので確実に対応したい。問4 海岸地形に関する用語の正誤判定。形態にとらわれず、文章の内容から判断したい。問5 自然災害の地域性に関する組合せ問題。発生件数は少なくないにもかかわらず被害額が極端に少ないZが決め手となる。問6 火山防災マップに関する文章正誤判定。凡例の意味を理解した上で丁寧に判定する必要がある。

【第2問】資源と産業
第2問は例年、産業分野に当てられている。そのうち「資源と産業」というテーマは2008、2011、2014年と3年ごとに出題されてきたが、この周期が本年も当てはまった。差の付きにくい、やや易しめの大問であった。問1 日本の農業に関する文章正誤判定。誤文が比較的判断しやすかった。問2 世界の農林水産業統計における4地域の判定。標準的な問題である。問3 バイオマスエネルギーに関する文章正誤判定。「バイオマス」の意味を正しく理解しておかないと正解できない可能性が高い。問4 エネルギーと鉱工業に関する各国統計の判定。ドイツとイギリスの判別を注意深く行う必要がある。問5 石炭の生産・貿易統計地図の組合せ式判定。日本や中国の割合に注目するとよい。頻出パターンであり、確実な得点が求められる。問6 3つの工業地域に関する説明文の組合せ式判定。標準的な内容である。

【第3問】都市・村落と生活文化
集落(都市・村落)に関する問題は2009年以降続けて出題されている。近年は生活文化との組合せが定番になっている。今年は設問が1つ減り、配点も下がった。全体としては標準的な大問だが、一部の統計問題の難易度が高かった。問1 住宅景観に関する文章正誤判定。写真が用いられているが、文章自体の内容判断が決め手となる。問2 村落・都市の成立に関する文章正誤判定。ごく基本的な内容である。問3 人口・経済水準の国内格差に関する各国統計の判定。指標の意義を正しく把握する必要があり、やや難しい。問4 東京圏の人口動態に関する統計地図の組合せ式判定。カとキの差異が読み取りづらく、難しい。問5 日本の老年人口統計に関する文章正誤判定。誤文が明瞭である。


【第4問】中国の地誌
地誌を扱う大問の地域として中国がとりあげられるのは、2005年以来である。全体として標準的な難易度の大問であった。丁寧な正誤判定がカギとなった。問1 3地点における地形環境に関する説明文の組合せ式判定。標準的な内容である。問2 4地点のハイサーグラフの判定。②と③のグラフの判別が決め手。ハイサーグラフは毎年のように出題されるので読み方に慣れておきたい。問3 農作物の統計地図の組合せ式判定。判断の根拠が見えていれば難しくない。問4 中国の大気汚染に関する文章正誤判定。単純な用語の問題であった。問5 シャンハイ(上海)市とチンハイ(青海)省に関する文章正誤判定。やや細かい知識の有無が問われている。問6 少数民族に関する文章正誤判定。標準的な内容である。


【第5問】 スペインとドイツ
以前の第5問は「現代世界の諸課題」を主題とした大問であったが、新課程の実施に伴い2016年度からは比較地誌の大問に衣替えされた。昨年の「インドと南アフリカ共和国」に続いて、本年は「スペインとドイツ」がとりあげられた。難易度は標準的だが、組合せ式問題が多く手間がかかる。問1 地形断面図と降水量グラフの組み合わせ式判定。やや目新しい出題であるが、平易である。問2 農作物産地の分布に関する地図の判定。各作物の栽培北限は過去に既出である。問3 都市人口および日本現地法人に関する組合せ式判定。判断に手間のかかる内容であり、考えにくい。問4 EU諸国の貿易額に関する図の判定。地理的な位置関係も想起したい。問5 移民と外国旅行に関する文章正誤判定。比較的判断しやすい。


【第6問】地域調査(長崎県壱岐市)
例年通り地理A(第5問)との共通問題である。昨年に比べて設問数が1つ増え、配点も高まった。全体として平易な大問であり、問6以外では高い正答率が予想される。問1 地勢図の読図に関する文章正誤判定。標準的な内容である。問2 新旧地形図の読図に関する文章正誤判定。選択肢も多くなく、誤文の判断は容易である。問3 景観に関する写真の組合せ式判定。平易な内容である。問4 民家を囲む樹林に関する文章判定。基本的な用語の知識で判断できる。問5 漁業に関する会話文の組合せ式空欄補充。ごく基本的である。問6 市町村の各指標に関する統計地図判定。EとGの判別に注意したい。問7 自然災害や防災に関する文章正誤判定。常識的にも判断できるだろう。

◆学習アドバイス

 
◆センター試験地理Bの特徴
センター試験における地理Bは、現代世界の系統地理的・地誌的考察などの重要項目、および地図、写真、統計の読み取りなどの地理的技能の習熟度を、多角的に幅広く問うことを基本として、教科書の内容に準じて作問されています。地域としては、身近な地域・日本の諸地域も含んだ世界各地の問題がバランス良く配置されています。内容面でも、世界全体を視野に入れて各分野からまんべんなく出題されています。また、知識(用語や地名)そのものを問うことは少なく、地図や写真、統計など各種資料の読み取りと関連付けた出題が多くなっています。すなわち、標準的な知識をもとにした情報処理、思考、判断の能力を試すことが主題となっているのです。

◆思考力が大事
ということは、丸暗記に終始するような詰め込み学習では対応できないのです。地理は暗記科目と考えられがちですが、センター試験の地理Bでは思考力がものを言うのです。地理的な事象について「なぜそうなるか」を十分に理解した上で、「使える(=応用できる)基本的な知識」をコツコツと積み上げていきましょう。知識がネットワーク化すれば、1つの理解が2つにも3つにも応用できるようになります。もちろん、知識重視タイプの問題もゼロではありません。自然環境、産業、集落といった系統地理(分野別の学習)だけでなく、地誌(地域・国ごとの学習)の準備も早めにスタートすることで、情報量の面での遅れを招かないようにしたいものです。このような場面では、一問一答形式の問題集なども役に立つでしょう。

◆資料問題に強くなろう
センター試験地理Bの最大の特徴は、地図や図表、写真などの資料を使った出題の割合が高いことです。毎年多くの地図、図、写真や統計表が用いられます。自分が知らない地名が出てきた際には、必ず地図帳を開き、その位置を確認する学習を徹底するようにしましょう。教科書や資料集を用いて、主題図(テーマのある地図)や写真などに見慣れておくことも重要です。また、統計についても、順位、数値の暗記ではなく、統計の背後にある地理的事象を読み取る意識で、最新の統計をこまめにチェックするようにしましょう。また、学習指導要領の改訂に伴い、歴史的背景や経緯を問う出題がみられるようになっています。学習上、留意してください。

◆独特な出題形式に慣れておこう
センター試験地理Bでは限られた時間の中で数多くの問題を解く必要があり、マーク式という独特な出題形式への慣れも欠かせません。組合せ式6択問題などがその典型です。問題の質や量と試験時間(60分)を見比べると、決して時間的な余裕はありません。10年分程度の過去問演習はもちろんですが、東進のセンター試験本番レベル模試を定期的に受験して、(1)頻出項目のマスターと最新傾向の把握、(2)出題形式への順応、(3)時間配分のトレーニング、といった点を強化することをおすすめします。